2018年4月11日
絵を描くこと、好きですか?
もし、そうでなくても、誰でもこんなふうに扱われたら、
絵を描くことに、自信がもてそう。……
ピーター・レイノルズ/作・絵 谷川俊太郎/訳 (あすなろ書房)
お絵かきが大嫌いなワシテが、やっと描いた「てん」に、先生は自分の名前をサインして、と言い、額に入れて飾ります。
今度はもっとすごい「てん」を描こう!
作品と認めてくれたことで、素晴らしい「てん」の数々を描いていくワシテ。個展まで開きます。
最後は、別の子に、自分がしてもらったように、絵に「サインして」と伝えます。
ここに出て来る先生がとても素敵なのです。
先生の一言で、こんなにも変わるものかと。
あなたを大切にしています、ということ、伝わるのですね。
子どもからこぼれおちた表現を、ちゃんと受け止めて大切にできる大人に、わたしもなりたいと思いました。
子どもを持つ親御さんや、教師をしている方に響くのでは、と感じます。
私は幸い、絵を描くことは自然に好きなのですが、
そういえば、幼稚園のとき、通っていた園では、絵画の先生か毎週来てくださっていて、
とんでもなくいろんなものをたくさん模様で描きこんでいたら(そのときは、確かかいじゅう?を描いていました)、
だめ、とか、こう描きなさいとか言うでもなく、
「いいねえ^^」
と、ひとこと言ってくれたのを、うーっすら覚えています。
きっと、絵でなくても、こういうことって、思い出すと誰にでもありそうです。
とても貴くて、大切な思い出なのでは。
人に認められたことで、誰かのことも認められるようになる…。
大人の関わりの大切さを、感じた作品でした。